外資系企業に入ったけど、英語会議についていけない。この悩みを抱える人は多いです。
会議で何を言っているか分からない。発言したいけど、英語が出てこない。会議が終わった後に、何が決まったか分からない。
結論から言うと、英語会議についていけないのは、あなただけではありません。そして、対処法はあります。
私は大手外資コンサルティングファームで働いており、日常的にグローバルチームと英語で会議をしています。最初は私も苦労しましたが、今では問題なく会議に参加できています。
この記事では、外資の英語会議についていけない時の対処法を、すぐ使える実践テクニックとともに解説します。
なぜ英語会議についていけないのか
まず、英語会議についていけない原因を理解しましょう。
原因① スピードが速い
ネイティブ同士の会話は、非常に速いです。
教材やTOEICのリスニングは、比較的ゆっくり話されています。しかし、実際のビジネス会議では、ネイティブは通常のスピードで話します。
特に、アメリカ人やイギリス人のネイティブスピーカーは、リンキング(音のつながり)やリダクション(音の省略)を多用するため、聞き取りにくくなります。
原因② 専門用語や略語が多い
ビジネス会議では、専門用語や略語が飛び交います。
「Let’s circle back on this」「Can you take this offline?」「We need to align on the deliverables」など、ビジネス英語特有の表現が使われます。
これらを知らないと、文字通りの意味しか理解できず、会話についていけなくなります。
原因③ 文脈が分からない
会議の背景や文脈が分からないと、英語が聞き取れても意味が理解できません。
特に、途中から参加したプロジェクトや、自分が直接関わっていない話題では、文脈が分からず混乱します。
原因④ 複数人の会話が難しい
1対1の会話は何とかなっても、複数人の会議は難しいです。
複数人が交互に話し、議論が白熱すると、誰が何を言っているか追いつけなくなります。
原因⑤ 発言するプレッシャー
「発言しなければ」というプレッシャーが、さらに理解を妨げます。
「次に何を言おう」と考えていると、今話されている内容を聞き逃してしまいます。
会議前の準備|ついていくための事前対策
英語会議についていくための、事前準備を説明します。
準備① アジェンダを事前に確認する
会議のアジェンダを、事前に必ず確認してください。
アジェンダがあれば、何が話し合われるか予測できます。予測できれば、聞き取りやすくなります。
アジェンダがない場合は、会議の主催者に「Can you share the agenda beforehand?」と聞いてください。
準備② 関連資料を読んでおく
会議で使われる資料があれば、事前に読んでおいてください。
資料を読んでおけば、専門用語や文脈を理解した状態で会議に臨めます。
準備③ 想定される質問・議論を予測する
自分が関わるトピックについて、想定される質問や議論を予測してください。
「この点について聞かれるかもしれない」「この議論になりそう」と予測しておけば、実際にその話題になったときに対応しやすくなります。
準備④ 発言したい内容を事前に準備する
会議で発言したい内容があれば、事前に英語で準備してください。
メモに書いておけば、発言のタイミングで焦らずに済みます。
準備の例
Topic: Q3 project timeline
My point: We need 2 more weeks for testing. The current deadline is too tight.
How to say: "I'd like to raise a concern about the timeline. Based on our current progress, we need at least two more weeks for testing. Can we discuss adjusting the deadline?"
準備⑤ キーパーソンの英語に慣れておく
会議に参加するキーパーソンの英語に、事前に慣れておいてください。
過去の会議の録画、プレゼンテーション、ポッドキャストなどがあれば、聞いておくと良いです。人によって話し方、アクセント、スピードが異なるため、事前に慣れておくと聞き取りやすくなります。
会議中の対処法|リアルタイムで使えるテクニック
会議中に使える、実践的なテクニックを紹介します。
テクニック① 録画・録音の許可を取る
会議の録画・録音の許可を取ってください。
オンライン会議であれば、Zoom、Teams、Meetなどの録画機能を使えます。後で聞き直すことで、理解を深められます。
許可の取り方
"Do you mind if I record this meeting? I'd like to review the discussion later."
テクニック② 文字起こし機能を活用する
オンライン会議ツールの文字起こし機能(トランスクリプト)を活用してください。
Zoom、Teams、Meetには、リアルタイムで文字起こしをする機能があります。聞き取れなかった部分も、文字で確認できます。
設定方法
- Zoom:「字幕を表示」または「文字起こし」をオン
- Teams:「ライブキャプション」をオン
- Meet:「字幕をオン」
テクニック③ 聞き返す勇気を持つ
分からなかったら、聞き返してください。
「聞き返すのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、分からないまま進めるより、聞き返す方がプロフェッショナルです。
聞き返すフレーズ
"Sorry, could you repeat that?"
"I didn't catch that. Could you say it again?"
"Could you speak a little slower, please?"
"Just to clarify, you're saying that...?"
"Can you explain that in a different way?"
テクニック④ 要約を確認する
議論の途中や最後に、要約を確認してください。
自分の理解が正しいかを確認することで、誤解を防げます。
要約を確認するフレーズ
"So, just to summarize, we're going to..."
"Let me make sure I understand. The next step is..."
"So, the action item for me is to... Is that correct?"
テクニック⑤ チャットを活用する
オンライン会議では、チャット機能を活用してください。
口頭で発言するのが難しい場合、チャットでコメントや質問をすることもできます。また、重要なポイントをチャットに書いてもらうよう依頼することもできます。
チャットで依頼するフレーズ
"Could you type that in the chat?"
"Can you share that link in the chat?"
テクニック⑥ ノートを取る
会議中は、積極的にノートを取ってください。
聞き取れたキーワード、数字、固有名詞をメモしておけば、後で内容を再構築できます。
ノートの取り方のコツ
- すべてを書こうとしない
- キーワードだけをメモする
- 分からなかった部分に「?」をつけておく
- アクションアイテムは必ずメモする
テクニック⑦ 分からないふりをしない
分からないのに分かったふりをするのは、避けてください。
分かったふりをすると、後で困ることになります。分からない場合は、正直に聞き返してください。
会議後のフォローアップ|理解を補完する方法
会議後にできることを説明します。
フォローアップ① 議事録を確認する
会議後に議事録(Meeting Notes)が共有されることがあります。必ず確認してください。
議事録には、決定事項、アクションアイテム、次のステップが書かれています。会議で聞き逃した部分を補完できます。
フォローアップ② 録画を見直す
会議を録画した場合、後で見直してください。
リアルタイムでは聞き取れなかった部分も、繰り返し聞くと理解できることがあります。スピードを落として聞くことも有効です。
フォローアップ③ 分からなかった部分を個別に確認する
会議で分からなかった部分があれば、個別に確認してください。
同僚や上司にSlackやメールで聞けば、教えてもらえます。
確認の例
"Hi [Name], I just wanted to clarify something from today's meeting. When you mentioned [topic], did you mean...?"
フォローアップ④ アクションアイテムを確認する
自分のアクションアイテムが何かを、必ず確認してください。
分からない場合は、会議の主催者や上司に確認してください。
確認の例
"Just to confirm, my action item from today's meeting is to [task] by [deadline]. Is that correct?"
長期的な英語力向上のための対策
会議についていくためには、長期的な英語力向上も必要です。
対策① リスニングを強化する
リスニング力を強化してください。
おすすめの方法
- ビジネス英語のポッドキャストを聴く(例:BBC Business Daily, HBR IdeaCast)
- TEDトークを観る
- 英語のYouTubeチャンネルを観る
- シャドーイングをする
毎日15〜30分でも続ければ、リスニング力は確実に向上します。
対策② ビジネス英語の表現を覚える
ビジネス会議でよく使われる表現を覚えてください。
覚えるべき表現(例)
- Let’s circle back on this(この件は後で戻りましょう)
- Can you take this offline?(これは会議外で話しませんか)
- Let’s table this for now(これは一旦保留にしましょう)
- We need to align on this(これについて認識を合わせる必要があります)
- What’s the ETA?(いつ完了予定ですか)
- Let’s touch base later(後で話しましょう)
対策③ 実践の機会を増やす
英語を使う機会を増やしてください。
機会を増やす方法
- 英語の会議に積極的に参加する
- 海外のチームメンバーと1on1をする
- 英語でプレゼンをする機会を作る
- オンライン英会話を活用する
対策④ 自分の専門分野の英語を強化する
自分の専門分野に関する英語を強化してください。
技術、業界、職種に特有の用語や表現を覚えると、会議で話されている内容が理解しやすくなります。
方法
- 英語の技術記事を読む
- 英語のカンファレンス動画を観る
- 英語の専門書を読む
心構え|完璧を求めない
最後に、心構えについてお伝えします。
完璧に聞き取れなくても大丈夫
すべてを完璧に聞き取る必要はありません。
ネイティブでさえ、すべてを聞き取っているわけではありません。重要なポイントを理解し、分からない部分は聞き返せば大丈夫です。
最初は誰でも苦労する
外資系企業に入った日本人は、最初は誰でも英語会議で苦労します。
あなただけではありません。続けていれば、必ず慣れます。
分からないことを恥じない
分からないことを恥じないでください。
分からないことを聞くのは、プロフェッショナルな姿勢です。分かったふりをする方が、後で問題になります。
少しずつ上達する
英語力は、少しずつ上達します。
最初は10%しか理解できなくても、半年後には50%、1年後には80%理解できるようになります。諦めずに続けてください。
会議で使える英語フレーズ集
会議で使える英語フレーズをまとめます。
聞き返すフレーズ
"Sorry, could you repeat that?"
"I didn't catch that. Could you say it again?"
"Could you speak a little slower, please?"
"What do you mean by [word]?"
"Could you clarify that point?"
確認するフレーズ
"Just to clarify, you're saying that...?"
"So, if I understand correctly, ..."
"Let me make sure I understand. ..."
"Am I right in thinking that...?"
発言するフレーズ
"I'd like to add something."
"Can I jump in here?"
"I have a question about that."
"From my perspective, ..."
"In my experience, ..."
賛成・反対するフレーズ
"I agree with that."
"That makes sense."
"I see your point, but..."
"I have a different view on this."
"I'm not sure I agree."
時間を稼ぐフレーズ
"That's a good question. Let me think about it."
"I'd need to check on that and get back to you."
"Can I follow up on that after the meeting?"
まとめ:英語会議は慣れと準備で乗り越えられる
外資の英語会議についていけない時の対処法についてまとめます。
英語会議についていけない原因は、スピード、専門用語、文脈、複数人の会話、発言のプレッシャーです。
対処法として、会議前の準備(アジェンダ確認、資料を読む、発言を準備する)、会議中のテクニック(録画、文字起こし、聞き返す、要約確認)、会議後のフォローアップ(議事録確認、録画見直し、個別確認)が有効です。
長期的には、リスニング強化、ビジネス英語の習得、実践機会の増加、専門分野の英語強化に取り組んでください。
最初は誰でも苦労します。完璧を求めず、少しずつ上達していけば、必ず英語会議に慣れます。


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